プーチン氏、原油価格上限導入国への供給を禁止 来年2月から5カ月間

プーチン氏、原油価格上限導入国への供給を禁止 来年2月から5カ月間
ロシアのプーチン大統領は27日、西側諸国が合意したロシア産原油の取引価格の上限を導入した国への原油と原油製品の供給を禁止する大統領令に署名した。写真は26日、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで開催された旧ソ連諸国で構成する地域協力機構「独立国家共同体(CIS)」の非公式首脳会議に出席するロシアのプーチン大統領(2022年 ロイター/Sputnik/Alexei Danichev/Pool via REUTERS)
[モスクワ 27日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は27日、西側諸国が合意したロシア産原油の取引価格の上限を導入した国への原油と原油製品の供給を禁止する大統領令に署名した。
禁止は2023年2月1日に発効。7月1日まで5カ月間維持される。
原油の輸出は2月1日から禁止されるが、原油製品の輸出禁止日はロシア政府が決定し、2月1日以降になる可能性もある。また今回の大統領令には特別な場合にプーチン氏が禁止令を覆すことができる条項が含まれている。
ロシア大統領府はプーチン氏が署名した大統領令を政府ポータルサイトと大統領府のウェブサイトに掲載。「米国やその他の国のほか、こうした国に賛同する国際機関による非友好的で国際法に反する行動」への直接的な対応としてロシア産原油と原油製品の供給を禁止するとし、「最終購入者に至るまでのすべての供給段階に適用される」と表明した。
一部アナリストは、価格上限設定でもロシアの原油収入は大きな影響を受けないと予想。ただロシアのシルアノフ財務相は、原油価格の上限設定で輸出収入が圧迫されるとし、2023年の財政赤字が政府が想定する国内総生産(GDP)比2%を上回る可能性があるとの見方を示している。

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