原油価格予想、製造業悪化で最大25ドル引き下げも=バークレイズ

[10日 ロイター] - バークレイズは10日、原油価格について「建設的」な見方を維持する一方、原油価格予想については「マクロ経済が厳しい状況のため、世界の製造業の活動が2008─09年並みに悪化した場合、1バレル=15─25ドルの下方圧力がかかる」との見方を示した。現行の2023年の北海ブレント先物見通しは1バレル=98ドル。
需要予測に対しては「日量100万─200万バレルの押し下げ」になるという。
バークレイズは、循環的な需要動向は石油価格の重しとなっているが、米国の生産の伸び鈍化や石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による積極的な活動、ロシア産原油の供給に対する制裁の影響など「供給面での構造的な動向によって価格は新型コロナウイルス禍前を大幅に上回る水準で支えられている」とした。
中国再開の「出足が鈍い」ものの、新型コロナ対応が大きく変化したことから中国での需要拡大の可能性を否定せず、23年の中国の石油需要が日量110万バレル増加すると予想した。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab