- ポスト
- みんなのポストを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
洞爺湖町にある国の史跡「入江・高砂貝塚」。国が2021年の世界文化遺産登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」(17遺跡)の中で、縄文後・晩期を代表する集落遺跡と位置づけられる。幼少期にポリオ(小児まひ)に感染し、介護を受けながら生活していたとみられる人骨が見つかったことで知られ、縄文時代に助け合いによる福祉の精神文化があったことを明らかにした貴重な遺跡だ。【昆野淳】
史跡は、噴火湾を望む入江地区にある「入江貝塚」と、約500メートル北西側の高砂地区にある「高砂貝塚」の二つの貝塚遺跡で構成される。貝塚の形成時期は、入江が縄文前期から後期(5000~3500年前)、高砂は縄文後・晩期(3500~2800年前)。時代的に重なるのは一部だが、いずれも標高10~20メートルの小高い台地上にある。当時の縄文人が地球寒冷化による海退に伴い、海を追いかけるように居住域を入江…
この記事は有料記事です。
残り1954文字(全文2341文字)