気候変動対策の会合 途上国から経済的支援求める声相次ぐ

気候変動に対するより踏み込んだ対策について話し合う会合が国連総会に合わせて開かれ、途上国からは有効な対策をとるためにさらなる経済的な支援を求める声が相次ぎました。

20日、国連総会にあわせてアメリカ ニューヨークで開かれた、気候変動対策に関する会合の全体会議には、各国の首脳や、国際機関、それに企業の代表などが参加しました。

開催を呼びかけた国連のグテーレス事務総長は冒頭「人類は地獄の門を開けてしまった。何もしなければ世界の気温は上昇し、危険で不安定な状態に向かう。未来を決めるのは、あなたたち世界のリーダーだ」と述べて強い危機感を示しました。

続いて各国から、気候変動の影響や具体的な対策について報告が行われました。

先進国からは、再生可能エネルギーへの移行計画などが示されたのに対し、途上国からは、有効な対策のためにさらなる資金援助を求める声が相次ぎました。

このうち、カリブ海の島国バルバドスのモトリー首相は「安全保障理事会で、ウクライナについて真剣に取り上げるのと同様に、気候変動についても取り上げてほしい。世界全体でより多くの人命が脅威にさらされている」と訴えました。

一方で、二酸化炭素排出量の多い中国やアメリカが、国として発言する機会はありませんでした。

グテーレス事務総長は「規模を拡大して、できる対策はすべて実行し、やり遂げよう」と締めくくっていました。