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中国政府が8月1日にガリウムとゲルマニウムの輸出規制を導入して以降、輸出が1件も許可されていないことが関係者への取材でわかった。許可手続きが遅れている可能性が高く、両素材を使用する先端半導体産業への影響が懸念されている。
ロイター通信によると、中国税関当局が20日に発表した貿易統計では、ガリウムとゲルマニウムの両製品の輸出量はともにゼロだった。7月のガリウム製品の輸出量は約5トン、ゲルマニウム製品は約9トンだった。
日中の取引関係者によると両素材を使用する日本企業は一定の在庫を確保しているものの、「45日程度で許可が出ると予想していたが、見通しがつかない」としている。7月の輸出価格は中国国内での取引価格に比べて一時、2倍近くに上昇した。輸出許可がさらに遅れれば生産コストの上昇につながる可能性もある。(中国総局 山下福太郎)