福井県若狭町と滋賀県高島市の県境周辺で計画されている三十三間山(さんじゅうさんげんざん)風力発電事業(仮称)について事業者が9月14日、4段階ある環境影響評価(アセスメント)手続きの2段階目に当たる「方法書」を公開し、同町役場三方庁舎などで縦覧が始まった。高さ約180メートルの風力発電機を17基設置する計画で、出力は最大10万3700キロワットとなる。工事は2027年4月、営業運転は30年6月の開始を予定している。
同事業はジャパンウィンドエンジニアリング(東京)が計画している。環境アセスの手続きは4段階あり、(1)配慮書(2)方法書(3)準備書(4)評価書―の順に進む。配慮書は昨年9月末~同10月末に公開された。
方法書によると、事業実施区域は三十三間山山頂を含む県境周辺の約627ヘクタール。公共事業との兼ね合いで風力発電機の設置が難しいため、配慮書の事業実施想定区域に入っていた美浜町は含まれなくなった。
方法書の縦覧は10月18日までで、福井県内では若狭町役場三方庁舎のほか、県庁と美浜町役場でも行われている。ジャパンウィンドエンジニアリングのホームページ(HP)でも閲覧できる。環境保全に関する意見は11月2日まで、縦覧場所での投函(とうかん)や郵送で受け付けている。
説明会は、県内では9月21日午後7時から美浜町生涯学習センターなびあすで、同22日午後7時から若狭町鳥浜のショッピングセンターレピアで開かれる。
県内で稼働中の陸上風力はあわら、坂井両市で3発電所あり、計17基で出力計3万5050キロワット。