ウクライナ南部ヘルソン州カホフカ水力発電所のダム決壊について、ウクライナ軍情報機関トップのブダノフ国防省情報総局長は20日、決壊の30分前にロシア側が無線を通じ「現地の部隊に荷物をまとめて撤退するよう命じていた」と指摘し、ロシアの関与を強調した。地元メディアが報じた。
ダム決壊を巡り、ウクライナとロシアは相手が破壊したと非難し合っている。ブダノフ氏はロシア側が秘密裏にダムを決壊させる作戦を実施したとの見方を示し「周辺のロシア軍部隊の中には、知らされていない部隊も存在した」と述べた。
米紙ニューヨーク・タイムズは、米政府高官の話として、決壊直前に爆発があったことを米偵察衛星が検知していたと報じている。米側はロシアが関与したと疑っているものの、確かな証拠は得ていないもようだ。
ウクライナ内務省は20日、統治が及ぶ川の北側で21人が死亡したと発表した。(共同)