電気代の爆騰、新電力の「倒産・撤退」…私たちは誰に怒ればいい?写真はイメージです Photo:PIXTA

電気代の高騰が止まりません。16年の全面自由化以降に次々と発足した「新電力」も約3割が倒産・撤退に追い込まれています。さらに、電力料金はこれから大幅に値上げする方向になり家計を大圧迫しそうです。私たちはこの怒りを誰に向ければ良いのでしょうか。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)

電力料金はこの後
大幅に値上がりするだろう

 この冬の1月から3月にかけての電気代は、少なくとも私の場合は過去最大の出費になりました。補助金が出ているにもかかわらず、また政府の呼びかけに応じて節電チャレンジなども行った上での話です。同じように、電気代の請求書を見て嘆いた読者の方も多かったのではないでしょうか。

 そして電力料金はこの後、結局大幅に値上げする方向で決着しそうです。

 状況としては、6月以降の電力料金について大手電力7社が30%前後の値上げを申請していました。そこに、西村康稔経済産業大臣から「最近の燃料費の値下がりなどを織り込んだ形で申請内容を見直すように」という指導が入ったのです。