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ウクライナ侵攻

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から2年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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ロシアへの依存度、着々低下 欧州で進むLNG基地建設 懸念材料も

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タンカー(手前)が横付けされたドイツ初のLNG受け入れ基地=©NPorts
タンカー(手前)が横付けされたドイツ初のLNG受け入れ基地=©NPorts

 ドイツ北部ウィルヘルムスハーフェン市。北海から吹く潮風が冷たい。同市の約1・3キロ沖で2022年12月、国内初の液化天然ガス(LNG)受け入れ基地が、操業を開始した。

 ドイツは天然ガス輸入の55%をパイプライン経由のロシア産に頼ってきた。ロシアによるウクライナ侵攻開始から3日後の2月27日、ショルツ独首相はロシア依存脱却を目指し、年内に複数のLNG受け入れ基地を造ると宣言した。ガス需要の高まる冬シーズンに向け、深刻な供給不足に直面する懸念があったためだ。

 「ショルツ氏の演説直後から、建設資材の調達や人手の確保を急いだ」。LNG基地に設置する桟橋の建設を手がけた港湾運営企業ニーダーザクセン港湾のホルガー・バーニク社長(54)は振り返る。

LNG基地は「経済発展の扉開く存在」

 人口約7万9000人のウィルヘルムスハーフェン市は1869年に創設され、軍港として栄えた。現在もドイツ軍の国内最大基地があることで知られ、近年は物流の拠点ともなっている。

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