再生可能エネルギーとは 太陽光や風力の安定供給は途上
きょうのことば
▼再生可能エネルギー 太陽光や風力、地熱など自然界にあるエネルギー。発電時に温暖化ガスを排出しない特徴がある。石炭や石油、天然ガスといった化石燃料のように資源枯渇の懸念がなく資源に乏しい日本でも国内で生み出せる。ウクライナ危機でエネルギー安全保障への危機感が高まり、各国が脱炭素に向けて導入を急いでいる。
政府は2030年度に13年度比で温暖化ガス排出量を46%減らし、50年までに実質ゼロとする目標をかかげる。エネルギー基本計画では30年度の電源構成の36〜38%を再生エネでまかなうとする。21年度は2割程度にとどまり、なお火力発電への依存度は高い。エネルギーの地産地消など地域活性化との両立も欠かせない。
太陽光や風力は発電量が天候に左右されることが弱点となる。安定させるには蓄電池などを組み合わせる必要があるが普及は途上にある。反対に電力需要が少ない時間帯に発電を止める「出力制御」が各地で起きている。洋上風力発電では日本に遠浅の海が少なく、風車を海に浮かべる浮体式の技術確立もいる。災害対策などの課題も少なくない。
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