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(1)過去7年間の出題傾向

 電力土木には大きく分けると計画、設計、施工、維持管理の4つの分野があります。以下に示す表は、2016年度から22年度までの7年間の出題概要です。19年度の改正以降、II―1は4問から1問を、II―2とIIIは2問から1問をそれぞれ選択する形です。

 計画や設計の分野からの出題が比較的多く、施工に関する設問は少ないです。保守や点検といった維持管理を対象とした問題は毎年度、出題されています。22年度のII―1では、1問がダムの堆砂対策でしたが、残り3問は電力土木施設に共通の問題が出題されました。II―2では、耐震化と再生可能エネルギーの拡大に貢献する施設改造とが出題されています。IIIでは、気候変動の影響と再生可能エネルギー電源の合意形成というテーマで、受験者の問題解決能力と課題遂行能力を問いました。電力土木に関連した最新動向を押さえておきましょう。

 出題範囲が広いので、ある程度、分野を絞って勉強する必要があります。計画系のテーマに関しては、国土交通省のウェブサイトに掲載された審議会などの情報を収集しておけば、論文をまとめるのに役立つでしょう。

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