干潟の生き物に歓声 住用町の観察会に親子52人 マングローブ林を体感 奄美野鳥の会

2022年06月14日

マングローブ林周辺で生き物の観察を楽しむ参加者=12日、奄美市住用町

NPO法人奄美野鳥の会(鳥飼久裕会長)主催の自然観察会が12日、奄美市住用町のマングローブ林であった。会員と家族連れなど52人が参加。河口に広がるマングローブ林周辺の干潟で、野鳥やカニなどの生き物を探して観察を楽しみ、奄美の豊かな自然を体感した。

 

同町の住用川と役勝川が流れ込む河口に広がるマングローブ林は、国内では沖縄県西表島に次いで2番目に広い70ヘクタール超に及び、奄美群島国立公園の特別保護地区となっている。

参加者らは同町のマングローブパークに集合後、車に乗り合わせて干潟に移動。鳥飼会長がマングローブ林を形成するオヒルギやメヒルギの生態などを説明した後、干潟を歩いて生き物を探した。

 

片方だけ大きなハサミを振る姿がユニークなオキナワハクセンシオマネキや、集団で移動して、近づくと体をねじらせて一斉に泥の中に潜り込むミナミコメツキガニなど、参加者らは干潟に生息するさまざまな生き物を見つけて歓声を上げ、はだしで泥だらけになって観察を楽しんだ。

 

奄美市笠利町から家族で参加した屋仁小学校3年の松尾歩さん(8)は「ミナミコメツキガニは丸くて卵みたい。今度は鳥も見たいし、カヌーにも乗ってみたい」と笑顔。山形から留学して松尾さん家族と暮らしている同小4年の布施文音さん(9)は「ミナミコメツキガニがかわいかった。奄美で体験したことを山形に帰ったらみんなに伝えたい」と話した。

オキナワハクセンシオマネキ