広野火力発電所2号機が再稼働 首都圏の電力供給の一部担う

この夏、東京電力管内で、電力需給が非常に厳しくなるおそれがあるとして、1日から政府による節電要請が始まるなか、運転を停止していた福島県広野町の広野火力発電所の2号機が再稼働し、首都圏の電力供給の一部を担うことになりました。

再稼働したのは、福島県広野町に立地し、火力発電事業者、JERAの広野火力発電所の2号機です。

広野火力発電所にある6つの発電設備のうち1号機から4号機は、老朽化が進んだため、3年前までに運転を停止し、5号機と6号機だけが運転していました。

しかし、国の審議会で、この夏、東京電力管内で、電力需給が非常に厳しくなるおそれがあると判断され、その後、電源の公募が行われて広野火力発電所の2号機が選ばれました。

このためJERAは、補修工事や点検を行ったうえで29日2号機を再稼働させました。

広野火力発電所の2号機の最大出力は60万キロワットで、作られた電気は、東京電力管内にことし8月末まで供給され、一般家庭、およそ170万世帯分をまかないます。

これによって、この夏の東京電力管内の電力供給の余力を示す「予備率」は、安定供給に最低限必要な3%を上回る見通しになりました。

東京電力管内の電力供給を巡っては、想定外の暑さになるなどした場合に備えて、1日から2か月間、政府による節電要請が行われます。