「中国には気候変動対策で特別な責任」とマクロン仏大統領 パリで途上国支援の首脳会合、40カ国参加

2023年6月23日 21時51分
フランス・パリで開かれた途上国支援や気候変動対策への国際資金の拡充を話し合う首脳会合でスピーチするマクロン大統領(中央)=AP

フランス・パリで開かれた途上国支援や気候変動対策への国際資金の拡充を話し合う首脳会合でスピーチするマクロン大統領(中央)=AP

 【パリ=谷悠己】途上国支援や気候変動対策への国際資金の拡充を話し合う首脳会合が22、23日にフランス・パリで開かれた。新興国や途上国と先進国間にある経済格差の是正や、5カ月後に控える国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)を前に地球温暖化対策での投資機運を醸成することを狙い、マクロン仏大統領が開催を提唱。40カ国の首脳が参加した。
 デフォルト(債務不履行)に陥っていたアフリカ南部ザンビアの債務減免や、輸入石油に依存しているアフリカ西部セネガルのエネルギー源移行に向けた資金援助などで合意した。
 一方、マクロン氏は閉会演説で、先進国が2009年のCOP15で定めた途上国の温暖化対策支援に年間1000億ドル(約14兆円)を拠出する目標が実現していないことから「今年こそは達成されなくてはならない」と主張。2年後に再び会合を開く考えを示した。
 ブラジルのルラ大統領や南アフリカのラマポーザ大統領、国連のグテレス事務総長ら国や主要国際機関のトップが集まり、日本からは林芳正外相が出席した。仏大統領府は中国から李強首相が参加したことが成果の一つと強調しており、マクロン氏は「中国には気候変動対策で特別な責任がある」と呼びかけた。

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