奉納公演

橿原神宮 / 紀元祭奉祝記念行事 新作能『神武』

紀元祭奉祝記念行事としてJACSO名誉理事長 辰巳 満次郎(重要無形文化財総合指定保持)主演による新作能『神武』の公演を行います。

 本作は令和4年2月11日に明治神宮会館で開催された「建国記念の日 奉祝中央式典」(主催:日本の建国を祝う会)にて初披露され、この度、神武天皇をお祀り申し上げる橿原神宮からご依頼いただきました。

 本作は、導入部として現代語による能物語の朗読から幕が開け、その流れで能がはじまります。朗読は俳優・榎木 孝明氏がつとめ、能は伝統を守りながらも、これまで多くの新作能を手掛けてこられ辰巳 満次郎が宮人と神武を演じます。

 時は2月4日、立春。まだ厳しい寒さが続くその夕刻、明かりに灯された内拝殿で静かに朗読劇がはじまり、あたりが暗くなると共に場面展開が進んでいく能。かつて畝傍山東南麓のこの地で、神武天皇が第一代天皇として即位された古に思いを馳せながら、是非ご鑑賞ください。

〈紀元祭について〉
『日本書紀』では、辛酉年春正月〈かのととりのとしはるむつき〉(現在の2月11日)に、神武天皇が畝傍山東南の地に橿原宮を築かれ、第一代天皇として即位されたと記されていることから、橿原神宮ではこの日を紀元祭として最重儀に位置付け、天皇陛下の御名代である勅使参向のもと盛大に執り行っています。また、全国の神社においても、同日に橿原神宮を遙拝したのち紀元祭が斎行されています。

【日時】
令和5年2月4日(土) 立春
公演時間:16時~17時30分
(受付開始:午後2時30分/開場:午後3時)雨天決行

【場所】
内拝殿
※屋外テントに鑑賞席を配置いたしますので、十分な防寒対策のうえお越しください。

【定員】
480名 ※定員に達しましたので、受付を終了いたしました。

【料金】
無料(事前申し込み制/先着順)

【主催】
橿原神宮 https://kashiharajingu.or.jp/

【協力】
一般社団法人日本芸術文化戦略機構(JACSO)

【演目】
新作能『神武』(約75分)
※約75分のうち、約20分は俳優・榎木 孝明氏による「能物語」(現代語による朗読劇)

【出演者】
神武   辰巳 満次郎
旅人     原 大
八咫烏  茂山 千三郎
語り人  榎木 孝明
笛    貞光 訓義
小鼓   曽和 鼓堂
大鼓   河村 大
後見   石黒 実都
     辰巳 大二郎
地謡   山内 崇生
     澤田 宏司
     辰巳 孝弥
     辰巳 和磨
(司会 南 かおり)

【主なストーリー】
 様々な苦難に遭い、人生の行手を阻まれ悩み苦しむ男が、人智を超える活路を求めて旅に出る。熊野詣を思い立ち古道を進む中、道に迷っていると1人の宮人が現れる。宮人はかつて東征なさったカムヤマトイワレビコ(後の神武天皇)もこの地で迷われたと、御苦難の有様を語る。

男は宮人に出会った後、異形の者(八咫烏)に誘われ、やがて那智の滝へと辿り着く。そこで八咫烏は男に言葉を残し、石に姿を変えてしまう。

男は滝を拝して、ただただ涙が零れ落ちる有難さを感じていると、神武の霊神が現れる。霊神は、数々の苦難を乗り越え、橿原にて第一代天皇として即位するまでの物語を語り舞い、男に伝える。

男は神武の霊神に諭され、深く開眼。やがて、国を治める1人となった。

【お申し込み方法】
締め切り日:令和5年1月31日(火)


【出演者プロフィール】
■辰巳 満次郎(神武)
シテ方宝生流能楽師。東京都目黒区在住。父及び18世宗家故宝生英雄に師事。流儀に於ける関西を統括。東京・大阪間の東海道を中心に全国で公演・実技指導・普及活動を行う。国内の神社仏閣ほか、エジプトスフィンクス前、エルサレム、バチカンなどの海外聖地にも奉納公演する。
また、伝統的な手法による新作能「マクベス」「オセロ」「散尊(サムソン)」「道頓」「王昭君」「覇王」「光明」「神武」などを演出・主演する。
公益社団法人 宝生会理事。文化庁文化交流使。重要無形文化財総合指定保持。興福寺薪御能保存会理事。一般社団法人 日本芸術文化戦略機構JACSO名誉理事長。

■榎木 孝明(語り人)
鹿児島県出身。武蔵野美術大学デザイン科に学ぶ。 劇団四季に入団、1981年 『オンディーヌ』で初主演。 1983年劇団四季を退団し、1984年NHK朝の連続テレビ小説 『ロマンス』主演でテレビデビュー。 その後、俳優として、映画・テレビ・舞台で活躍。
旅を好み、アジア各地を中心に世界の風景を描き続ける。 全国各地で個展を開催。示源流や古武術達人として、身体表現者やアスリート、介護に至るまで応用する能力に長けている。

■原 大(旅人)
ワキ方高安流能楽師。1971年名古屋市生まれ。公益社団法人能楽協会京都支部所属。故谷田宗二朗に師事。京都能楽会理事・髙安会理事。流儀の中堅として関西を中心に全国で活躍する。海外公演多数。2019年アプラホールでの新作能「王昭君」(泉紀子作、辰巳満次郎主演)にも貞保親王役で主演するほか、新作能も数多く出演する。重要無形文化財総合指定保持。

■茂山 千三郎(八咫烏)
狂言方大蔵流能楽師。祖父三世茂山千作(人間国宝)、父四世茂山千作(人間国宝)に師事。三歳、「業平餅」童にて初舞台。50カ国におよぶ海外公演も参加。FM京都αステーションにてパーソナリティーを、またKBS京都テレビではキャスター、レポーターを歴任、国内外の若者たちへ古典芸能“狂言”の魅力を紹介。他ジャンルの交流は広くまた演出家としても活躍。ミュージカルドラマ「ONATSU」では現代劇・オペラ・ミュージカル・狂言をユニットさせ、好評を得る。堺シティーオペラ「ちゃんちき」の演出で「UFJ信託銀行奨励賞」受賞。アーティストとのコラボに留まらず、学問との垣根を超える融合を試みる。
京都府文化奨励賞、京都市芸術新人賞、京都府文化功労賞を受賞。

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